読んだ本のメモ

印象に残った言葉をメモします。

2018-03-01から1日間の記事一覧

ビッグイシュー(人生礼賛)

「最高の愛国心とは、あなたの国が不名誉で、 悪辣で、馬鹿みたいなことをしている時に、 それを言ってやることだ」 (ジュリアン・バーンズ / 作家)

苦海浄土

「「大臣はどの人じゃろ、とおもうとるうち頭のカーッとして…。杉原ゆりちゃんにライトをあてて写しにかかったろ、それで、ああ、また、と思うたら、やってしもうた……」 「やってしもうた…」とは水俣病症状の強度の痙攣発作である。のちに彼女は仕方がないと…

苦海浄土

「社会的な自他の存在の”脱落”、自分の倫理の”消失”、加速度的年月の”荒廃”の中に晒される。それらを、つないでみねばならない_。(略)目くらで、唖で、つんぼの子が創った目の穴と、鼻の穴と、口の穴のあいている人形のような、人間群のさまざまが_。そ…

苦海浄土

「潮の回路の中にあらわれるように、わたくしの日常の中に、死につつあるひとびとや死んでしまったひとびとが浮き沈みする。 ひとの寝静まっている夜中に、まるで、きゃあくさったはらわたを吐き出すような溜息を吐くな!と家人たちがいう。 自分が深い深い…

苦海浄土

「なぜそのとき、漁民たちがそのようなあらわれ方をしたのか、いまもって、わたくしにはわからない。 しかし、このとき、わが安保デモの指導者は勢いづいたままの声でいった。 _皆さん、漁民のデモ隊が安保のデモに合流されます。このことは、盛りあがって…

苦海浄土

「腰から下が重くて、のしのし足が体の後からくっついて歩けば百姓。骨頬も鼻ばしらもどこか尖り、腰がひねれていれば漁師。 いや、ここらの漁師ならたいがい顔みしりだ。背広を着て、目つきがのっぺりと卑しければ会社のスパイ。若くて大股で、ぴょんぴょん…

苦海浄土

「あねさん、この杢のやつこそ仏さんでござす。 こやつは家族のもんに、いっぺんも逆らうちゅうこつがなか。口もひとくちもきけん、めしも自分で食やならん、便所もゆきゃならん。それでも目はみえ、耳は人一倍ほげて、魂は底の知れんごて深うござす。 一ぺ…