読んだ本のメモ

印象に残った言葉をメモします。

2018-05-09から1日間の記事一覧

サピエンス全史   上 <生物学的な性別と社会的・文化的性別>

「というわけで、女性の自然な機能は出産することだとか、同性愛は不自然だとか主張しても、ほとんど意味がない。男らしさや女らしさを定義する法律や規範、権利、義務の大半は、生物学的な現実ではなく人間の想像を反映している。」 <男性のどこがそれほど…

サピエンス全史   上 <男女間の格差>

「社会が異なれば採用される想像上のヒエラルキーの種類も異なる。現代のアメリカ人にとって人種は非常に重要だが、中世のイスラム教徒にとっては、たいして意味を持たなかった。(略) だが、既知の人間社会のすべてでこの上ない重要性を持ってきたヒエラル…

サピエンス全史   上 <アメリカ大陸における清浄>

「近代のアメリカ大陸では、同様の悪循環が人種のヒエラルキーを永続させてきた。16世紀から18世紀にかけて、ヨーロッパから来た征服者たちは、何百万ものアフリカ人奴隷を輸入して、アメリカ大陸の鉱山やプランテーションで働かせた。 彼らがヨーロッパ…

サピエンス全史  上 <悪循環>

「あらゆる社会は想像上のヒエラルキーに基づいているが、必ずしも同じヒエラルキーに基づいているわけではない。その違いは何がもたらすのか?」 「歴史を通して、ほぼすべての社会で、穢れと清浄の概念は、社会的区分や政治的区分を擁護する上で主要な役割…

サピエンス全史  上 第8章 想像上のヒエラルキーと差別

「農業革命以降の何千年もの人類史を理解しようと思えば、最終的に一つの疑問に行きつく。人類は、大規模な協力ネットワークを維持するのに必要な生物学的本能を欠いているのに、自らをどう組織してそのようなネットワークを形成したのか、だ。 手短に答えれ…

サピエンス全史  上 <数の言語>

「何世紀も過ぎるうちに、官僚制のデータ処理方法は、人間の自然な思考法からますますかけ離れていった。そしてますます重要になっていった。ある、決定的に重要な進展が九世紀より前に起こった。 新しい不完全な書記体系が発明され、前代未聞の効率性をもっ…

サピエンス全史  上 <官僚制の驚異>

「メソポタミア人はやがて、単調な数理的データ以外のものも書きとめたいと思い始めた。紀元前3000年から紀元前2500年にかけて、次第に多くの記号がシュメール語の書記体系に加えられ、今日では楔形文字と呼ばれる完全な書記体系へと徐々に変わって…

サピエンス全史  上<「クシム}という署名>

「(略)この初期の段階では、書記は事実と数に限られていた。仮にシュメール人の傑作小説などと言うものがあったとしても、それが粘土板に記されることはけっしてなかった。」 「私たちの祖先が残した最初期のメッセージには、たとえば、「二万九〇八六 大…