読んだ本のメモ

印象に残った言葉をメモします。

2018-06-04から1日間の記事一覧

ふしぎなキリスト教  12 自然科学の誕生

「O すでに述べたことですが、このように、キリスト教の影響というのは、まったくキリスト教的ではないかたちで、あるいはキリスト教そのものを否定するような形で発現することがよくあります。 資本主義の精神はその一例ですが、もっと端的な例は自然科学…

ふしぎなキリスト教  11 利子の解禁

「O 資本主義とキリスト教の関係について考える時、よく話題になることとして、利子の問題があります。 利子は、キリスト教徒の間ではもともと禁じられていました。とりわけ、中世には厳しく禁じられていた時期があって、利子を取ることは最大の罪の一つで…

ふしぎなキリスト教  10 予定説と資本主義の奇妙なつながり

「O (略)カルヴァン派というのは、プロテスタントのあり方の最も徹底したヴァージョンです。宗教改革はルターに始まった。ルターはまさに勇気ある一歩を踏み出したわけですが、後から登場したカルヴァンから見ると、少し不徹底なところがあった気がします…

ふしぎなキリスト教  9 宗教改革_プロテスタントの登場

「O まず素朴な質問として、プロテスタントとカトリックはどこが一番違うんですか、と聞かれたら、どう言うふうに答えるのが正解になりますか? H 宗教改革の主題をひとことで言うなら、神からのものと人間のものを分けること。それによって、神と人間との関…

ふしぎなキリスト教  8 なぜ神の存在を証明しようとしたか

「O おそらく中世の神学者・哲学者はイスラムから逆輸入する形でアリストテレスを再発見した時、アリストテレスの哲学の緻密さに驚いたことでしょう。で、それと同じような水準で教義の研究をするようになって行って、哲学がどんどん発達してくるわけですけ…