読んだ本のメモ

印象に残った言葉をメモします。

2018-06-12から1日間の記事一覧

「正義」を考える  生きづらさと向き合う社会学

「4 エリート主義と民主主義_代表制のパラドクス <文革のアイロニー> 以上の考察は、資本主義と民主主義_とりわけ代表制民主主義_との関係という主題へと、われわれを自然と導くことになります。 ここまで<資本>というシステムは、自分の主体性を他…

「正義」を考える  生きづらさと向き合う社会学

「3 絶対王権をめぐる謎_市民社会のパラドクス <資本主義の揺籃期>(略) <絶対王権をめぐる疑問> さて、そこで僕は疑問に思ったわけです。絶対主義王権の次に革命が起こり、王権が倒れたら市民社会になりました_という筋書きをわれわれは当たり前の…

「正義」を考える  生きづらさと向き合う社会学

「第3章 資本/国家/民主主義 物語はなぜ崩壊するのか <コミュニタリアンの盲点> さて、ここまでくると、いよいよ問題の所在が見えてきたわけです。どういうことかと言うと、コミュニタリアンは理論的なベースをアリストテレスから借りてきている。そのア…

「正義」を考える  生きづらさと向き合う社会学

「1 功利主義_「最大多数」か「最大幸福」か <幸福の足し算> つまり、正義に適った社会、道徳的に望ましい社会というのは、できるだけ大勢の社会のメンバーが、できるだけ大きな幸せや快楽を実現できる社会ではないだろうか。われわれは普通そう思います…

「正義」を考える  生きづらさと向き合う社会学

「第2章 正義の諸理論 サンデルからアリストテレスまで遡る <制度にとっての究極の徳> 学問にとっての究極の価値が真理であるとすれば、それと同じような意味で、制度あるいは社会構想にとっての究極の徳は何か? それは、正義であるということです。これ…

「正義」を考える  生きづらさと向き合う社会学

「2 新しい傷 <リスク社会> そのリスクについての理論を踏まえ、ある特定のタイプのリスクのことを「新しい傷」とマラブーは言っています。(略) 「新しい傷」になってしまうリスクというのは、「解釈学的内面化(hermeneutic internalization)」ができ…

「正義」を考える  生きづらさと向き合う社会学

「<物語なき現代社会> こういう人生_すなわち、何のためにあるのかわからない人生、むだな時間のように感じられてしまう人生、有意義な結果に向かっていく過程とはどうしても思えないむだな時間としての人生のことを、僕は「物語化できない人生」「物語に…