読んだ本のメモ

印象に残った言葉をメモします。

2018-12-06から1日間の記事一覧

一下級将校の見た帝国陸軍(死のリフレイン)

「ダメだ、もうダメだ」という状態に落ち込んだ時、その中における自分の一挙手一投足kを、そのまま正確に覚えていることは不可能に近い。I少尉救援の場合も、突っ込む直前でストップしたから覚えているわけで、もし突っ込んだら、たとえ生きて帰っても、…

一下級将校の見た帝国陸軍(最後の戦闘に残る悔い)

「翌十三日、朝十時ごろ。まだ撤収してこない彼を気にしながら、飯盒の中の籾殻だらけの飯を書き込んでいると、「バシッ」と鼻先を何かが通過した。「ありゃ」と私は呑気な声を出した。 次の瞬間、目の前のA上等兵が、パッと身を伏せると「少尉殿ッ、タマッ…

一下級将校の見た帝国陸軍(最後の戦闘に残る悔い)

「だが後で考えると、実に奇妙なことになっていた。掃討戦ともなれば、米軍はまず前哨を叩き潰して、ジャングルの出口に封をし、死に物狂いの逆襲を阻止しておく。ついてニューギニア式にドラム缶でも落して、ジャングル内の日本兵を焼き殺すつもりだろう。…