2018-12-17から1日間の記事一覧
「ただ奇妙に感じたのは、そのことが戦場への回顧につながらず、無意識の内にも逆にそれを切断するかに見える、それに応じて反射的に起った一連の会話だった。「一句いかがですか」「アハハハ、駄句りますか、御馳走を」とつづき、話題はたちまち俳句に転じ…
「あてがわれた小幕舎の仕事場は、私一人の専用であった。机があり、その正面に窓があった。そこからは、乾ききった地表に炎熱の太陽が反射している、ひびわれた”運動場”が見え、そのはるか先の正方形の小幕舎が、将官たちの幕舎だった。 右隣は炊事、左隣は…