読んだ本のメモ

印象に残った言葉をメモします。

2020-06-13から1日間の記事一覧

ホモ・デウス (上) (第3章 人間の輝き)

「紙の上に生きる 書字はこのようにして、強力な想像上の存在の出現を促し、そうした存在が何百万もの人を組織し、河川や湿地やワニのありようを作り変えた。書字は同時に、人間にとってそうした虚構の存在を信じやすくもした。書字のおかげで、人々は抽象的…

ホモ・デウス (上) (第3章 人間の輝き)

「第2部 ホモ・サピエンスが世界に意味を与える 第4章 物語の語り手 オオカミやチンパンジーのような動物は、二重の現実の中で暮らしている。一方で、彼らは木や岩や川といった、自分の外の客観的なものをよく知っている。他方で、恐れや喜びや欲求といっ…

ホモ・デウス (上) (第3章 人間の輝き)

「 夢と虚構が支配する世界 サピエンスが世界を支配しているのは、彼らだけが共同主観的な意味のウェブ―― ただ彼らに共通の想像上の中にだけ存在する法律やさまざまな力、もの、場所のウェブ —— を織り成すことができるからだ。人間だけがこのウェブのおかげ…

ホモ・デウス 上 (第3章 人間の輝き)

「チャウシェスクとその一派が二〇〇〇万のルーマニア人を四〇年間支配できたのは、三つの不可欠な条件を満たしていたからだ。 第一に彼らは、軍や種別組合、さらにはスポーツ協会まで、あらゆる協力ネットワークを忠実な共産党員の役人に管理させた。 第二…

ホモ・デウス (上) (第3章 人間の輝き)

「賢い馬 二〇一〇年、科学者たちはラットを使った並外れて感動的な実験を行った。彼らは一匹のラットを小さなケージに閉じ込め、それをずっと大きなケージに入れ、別のラットが大きなケージの中を自由に動き回れるようにした。 閉じ込められている方のラッ…