「暗き黄昏の宮」を読み始めているのですが、
「千一夜」について、もう少し。
薔薇姫 「生きるためにきたのか、死ぬためにきたのか」
人間の半分は、彼女の問いより自分の答えを優先する。
う~~~ん…と思いました。
どういう意味なのか、私もわかりませんでした。
だいたい、この物語(彩雲国物語)は、「問い」が難しすぎます(^^;。
でも、読み進んで答えを見ると、それなりに納得出来る…ような気がする。
まぁ、ファンタジーなので、この雪乃さんの頭の中の辻褄が合っていれば、
それが正しい答えになるのでしょけれど。
邵可 「今から死ぬほど考えてくる。 一人にしてくれ」
私も一緒に考えたくなったのですが、全然何も思い浮かびませんでした(> <)。
「この枷で彼女からあらゆるものを奪ってる限り、人間が彼女の琴線に触れること
は、永遠にない。」
「人間に捕らえられ利用され、どうしようもないと見切りをつけてさえいても。
それでも彼女は人間を守るために自らここにいることを選んだのだ。… 略 …
貶められても、決して自らを貶めることはしない。」
ここで、彼女の気持ちを考えた邵可というのが、すごいなぁと思います。
ここが、邵可と先代黒狼との違いなんでしょうね。
「彼女の自由を犠牲にして成り立つ世界など間違っている。」
「君と世界を引き換えにするんじゃない。君に恥じることのない人としての
誇りと引き換えにするんだ。」
私は、あまり本を読んでいないので、たいそうなことは言えないのですが、
正直、こういう考え方の本って、読んだことがないような気がします。
こういう文脈で、「人としての誇り」を持ち出す考え方を聞くのが、
すごくすごく好きです。
あまりにも難しくて、実際には「出来ないこと」に近いのですが、
せめて、そういう「誇り」を語るのを聞きたいのです。
でも、多分、少年少女用の読み物でしか、語れないのでしょうね(^^;。
大人向けは、もっと「斜に構えて」「粋に」「言わずもがな」で
語らなければ、通らないのが私たちの社会です。
で、いつの間にかそんな「誇り」など語れない雰囲気になっています。