思えばこの物語、少女にとって「国語」の教材になりそうな本ですよね。
めちゃめちゃ難しい言葉が出てきます。
「あの焼けつくような瞋恚と殺意」 全然読めません(> <)。
瞋恚(しんい): 燃え上がる炎のような激しい怒り・憎しみ、または恨み。
「けざやかに」:(他との対照が)はっきりしている。きわだっている。
更には、文語調の会話です。英姫も薔薇姫も瑠花も。
雪乃沙衣さんは、ひょっとして国語の先生なのか?と思っちゃいます(^^;。
そして…
「断ってもいいとは、瑠花は言わなかった。
断ったらどうなるかとは、秀麗は訊かなかった。
それが精一杯の瑠花の誠意であり、秀麗の誠意だった。
告げるのも、訊くのも、卑怯な言葉だった。
互いに対してではなく、自分自身に対して。」
一時、「○○の品格」というのが流行ったことがあったと思うのですが、
この「品格」という言葉を思い出しました。
相手の言葉を言い訳にしない為に言わないし訊かない。
すっごい繊細な神経のやり取りがあって、緊張感があって…
はぁ~~~っ…とため息が出ちゃいます。
私はどれほど相手の言葉を言い訳にしてるだろう…
と我が生き方を振り返るのですが、
でも、この物語、「できすぎ」で「きれいすぎる」人々やエピソードが
満載なわりには、読んでて自分が責められる感じがなく、
お説教されてる感じもなく…
そんな意味でも、感心しちゃいます。
そして、あとがきを読み、こちらこそありがとう!という
気持ちになりました♪
一人でホッとしたい時に逃げ込める物語。
こんな素敵な物語と出会えて良かったです。
いよいよ明日からは、紫闇の玉座(下)を読みます♪