劉輝の物語。
悠舜が何を考えていたのか、やっと少し分かって来ました。
葵 皇毅と凌 晏樹、鄭 悠舜は、旺季を支持していた。
でも、その支持の仕方が少しずつ違っていた。
凌 晏樹は、旺季の願いを何でも叶える為に動く。
鄭 悠舜は、旺季の願う世界そのままではなく、更にもっと良い世界を
求めていた。もし劉輝が旺季とたいして違わない王なら、
悠舜は旺季を支持した。でも、劉輝は更に良い世界(武力を使わない)を
目指していたので、劉輝を支持することにした。
劉輝の願う世の中は、まさに今の日本国憲法の精神に則った世界。
そういう意味では画期的な内容で、すごいなぁと思います。
でも、これは相手が旺季のようなもともと武力(暴力)で解決しようと
しない人が相手だったから出来たことです。
相手がヒトラーのような人だったら、劉輝のこのやり方がどこまで通用したのか。
でも、それでも、戦いは始まってしまえば止められなくなる、という言葉が
心に刺さりました。
なんとか知恵を働かせて武力は使わない、と考えることが
大事なんだろうなぁと思います。
教育によって、人間のレベルが上がって行けば
それは可能だと思っていました。
でも、その教育がなかなかうまく行かないようで、哀しいです。
昨日、今日と子供の頃のようにこの本の世界に浸りきって読んでいました。
こんなことは久しぶりで、幸せでした。
細かな感想は、また後で少しずつ書いてみたいと思います。