「私は彼の前で平然とコーヒーを飲むようになるくらいなら、倒れた方がマシ。」
そして、彼の方もミレディアが飲み物を断った瞬間、
ちゃんとミレディアのその本意を感じ取っている。
この繊細な気持ちの行き交いが…はぁ~~っとため息が出てしまう
この雪乃紗衣さんの魅力です。
「停戦」は受け入れられない…戦争が始まってしまう。
何故「停戦」を延長させる為に力を尽くさないのか…
何故その為に必死にならないのか…
「停戦」が終わってしまうとまた戦争が始まり、
戦争が始まると、この「平和ボケ」した帝都は
必ず負ける。
このくだり…
まさに、今、先人が血と涙で勝ち取った「憲法9条」を
簡単に投げ捨て、戦争が出来る国にし、
「停戦が」終わってしまう、今の日本の状況に
重なって見えました。
「必ず負ける」
そこまで行かなければ、何も悟らないのか。
多分そこまで行って何かを知っても、もう混乱と荒廃と虚無の中で
もはや悟るということすら出来なくなるのではないか…
そんなことを考えながら読みました。