読み終わりました。
滞英往復書簡録が面白かったです。
土屋氏の助手の人も、この往復書簡の佐藤氏も、みな、土屋氏モードになっていく…
というところが、素晴らしいと思いました。
でも、この佐藤氏の書簡を読んでいると、社会は東大やお茶大等、
有名大学出身の人が動かしているのだという雰囲気がヒシヒシと漂ってきましたが、
土屋氏の文章を読んでる限りでは、そんなことにはならず、
そのことに感心しました。
第一章から第十二章まで、どれも笑えて楽しかったのですが、
一番みごと!と思ったのは、第十一章の「効率的な無駄の作り方」でした。
「ひょっとしたらこのメーカーは無茶苦茶なボードを作って売り、
後は電話を外したままにしておく、という商売をやってるのかもしれない
という気がしてくる。」
全く同感!です。
「しかし共通企画通りに作られたはずの精密機器が「相性が悪い」
といったあいまいな説明ですむのだろうか。
「相性が悪い」という表現は主として男女の間で使われる表現である。
男女の間なら、どうせうまくいかないのだから、原因をなんといおうと
大した問題ではない。しかし精密機器には
もっと精密な理由があるべきではないか。」
これも、全く同感。
結局、笑うだけじゃなく、納得出来る内容のものが
私は好きなんだろうな、と思います。
頭が固い方なので、土屋氏モードにはなれないタイプのようです。
でも、いっぱい笑わせてもらいました。