読んだ本のメモ

印象に残った言葉をメモします。

精神の生活 上

ハンナ・アーレント著 「精神の生活 上」を読もうとしています。

哲学書は大昔、学校の課題でヤスパースの「理性と実存」を読んで、
ほとほと「わからない!!」と思い知りました。

でも、わからないのになぜかあの世界ほど私に力を与えてくれた本もない、
という感想は持ちました。なんというか…この上なく美しい世界に
連れて行ってもらった、という印象があります。

それでももう哲学書など読むことはないと思っていました。
でも、NHK「100分で名著」を見てハンナ・アーレントを知り、
イェルサレムアイヒマン」の話を聞き、この人の本を読みたいと思いました。

アイヒマンが悪人である理由が「何も考えていないこと」だという話が、
まさに近ごろの私たちの社会にそっくりだと思ったのです。

どういうことなのか簡略化して言ってみます。

子犬をかわいがる心優しい人がいるとします。
ペットショップへ行きひと目で大好きになった子犬を買います。

全く悪人ではありません。

でも、そのような「心優しい愛情豊かな人」がお金を出して
ペットを手に入れる、というそのことが、
この社会にペットショップというものを作り出し、
命をお金で売り買いするというシステムを一般化します。

ペットショップの裏には犬の繁殖業者が生まれます。
需要に合わせて繁殖させられる命は、
時にとても歪なものになってしまうこともあるようです。

また、売れ残った犬は、まるで単なるゴミのように扱われ、
殺され捨てられます。
ペットショップの倒産で、大量の犬が廃棄物のように
捨てられていたなどというニュースを聞くこともあります。

命が命として扱われない、そのことに何の心の痛みも感じない人は
「悪」 に加担しているのではないでしょうか。

「犬をペットショップで買いたい」という人が
「大量の犬が廃棄物のように捨てられること」の責任を負わなければなりません。

なぜなら、ペットショップで犬を買うという人が誰もいなければ、
「大量の犬の廃棄物」は生じないのだから。

でも、その関連について「なにも考えなければ」なんらやましさも
感じないのが実態です。
そして実際、ほとんどのペット購入者は、なんのやましさも感じていません。

私たちの国にはあまりにもそのタイプの「何も考えていない」人が
多いのではないかと思うのです。

誰か他の人のことではありません。
今のペットのことでは、私もいかにも「考えている」かのような
ことを言いました。

でも、他の事では、私だって同じように、考えずに悪に加担してしまっている、
ということがたくさんあるような気がします。

そんなわけで、「第1部 思考」と「第2部 意志」を読んでみようと
思っています。

実は、少し前から読み始めています。
果たして私の頭でついて行けるものなのか、と心配でした。
読んでみるとその心配は的中しました。全くわからない!!!

でも、少しずつ引っかかった言葉を抜き出して、
考えてみようと思っています。