読んだ本のメモ

印象に残った言葉をメモします。

精神の生活 上

「見ることのできるものは、何にせよ、見られることを欲しており、聞くことの
出来るものは聞かれることを、触れることのできるものは触れられることを欲している。

実際、生きているものはどれでも ― 表面が現象のために作られていて見るのに
適しており他者に現象しようとしているという事実に加えて ― 現象への衝動を持っており、「内的な自己」ではなく個体として自分自身を表示し提示することによって
現象世界に合わせようとしているかのようである。」


「それは、彼(ポルトマン)が「表面の価値」と呼んでいるもの、すなわち、
「現象は内部のものに比べて表現に対して全力を払う。内部のものの機能はもっと
原始的な秩序に属しているのである」ということと関連がある」


「我々が習慣的にとっている判断基準は形而上学的な偏見にどっぷり浸かっているので、この考えでは本質的なものは表面の下にあり、表面は「見かけだけで浅薄だ」
ということになるのだが、ポルトマンの発見から帰結するところでは、


これは間違っていて、我々が何で「ある」かということにとっては、我々の内部にあるもの、我々の「内面生活」の方が外側に現象するものよりも重要だという
一般の信念は錯覚なのである。」


「内部と外部の関係は、身体については当てはまっても、魂については当てはまらない。」

「すなわち、精神にとっては、比喩的な言語は精神が「外部の感覚現象」と
なるための唯一の方法であり、沈黙したままの現象しない活動でさえも、自分の
自分自身との沈黙の対話という形の言語活動によって成り立っているが、これは
魂の生活にはまったく当てはまらない。」

○「魂」という言葉がとても印象的に使われていた本をつい最近読んだ記憶があって、少し遡って見直して見ました。

あの「不登校児が教えてくれたもの」の中に何度か魂という言葉が出て来ました。
魂の生活ってどういうことをさして言っているのか…