読んだ本のメモ

印象に残った言葉をメモします。

哲学的自伝


ヤスパースの著作の主要関心

・人間の真のあり方は、限界状況で自覚される。極限的な物事に目をふさがない。

・自明なものの限界を踏み越えたひとつの交わりへのあこがれ

「このような方向(限界状況の経験と交わりの開明)のいずれにおいても、私は終わりに達しておらないのであります。」

「哲学者たちのうち、私を高みへと飛翔させてくれた最初の人はスピノザでした。
たまたま大学で講義されたのは、フェヒナー、ヴント、ショーペンハウアーであり、カントはまだ理解されておりませんでした。

上記の著者たちの私の思索に対する意義は僅少でした。」

「しかし特記すべきはキルケゴールを通じて受けた啓発であります。私の<実存>の概念はキルケゴールに負うているのでありますが、この概念こそ、従来動揺のうちに私が求めてやまなかったものを把握するために、1916年以降私にとって基準となったのであります。」


「私は哲学というものに、思惟の偉大さを見たのであります。いろいろな教科書や講義に見られるような紋切り型の水平化は、我慢ならぬものでした。私が学生時代に読んだ哲学的著者たちは、重要でないのがよくわかりました。

真偽軽重を混同してはならないという良心が芽生えました。」

「しかし哲学がたずさわらねばならぬ知の形態は、それらをもってして物事の把握に本質的なことが、ひとりひとりの考え方になりうるような知の形態であります、

そうなると世界ならびに超在の意識、自己存在の自由、こうした意識がひとつの普遍的意識となるでありましょうし、又公共の精神としては、単純、真理、深み、といった形で実現されるでありましょう。」

「西洋はかつて、こうした公共の意識を形成いたしました。」