読んだ本のメモ

印象に残った言葉をメモします。

精神の生活 下

ヘーゲルほど、意志する自我が施行する自我とぶつかる際に、意志する自我に共感的な態度で、深い洞察力をもって、思想史に実りをもたらすようなやり方でそれを描いた人はいない。」


「コイレの中心的テーゼによれば、ヘーゲルの「最大の独創性」は彼の「未来の強調に、つまり、過去以上に未来を優先すること」にある。」


ヘーゲル自身が結論的に言ったことは次の点である。「誰でも、自ら自身の時代の子供である。それゆえ、哲学とは、時代を思想において把握したものである」。あるいは、「施行されたものが存在する。そして、存在するところのものは、それが思想である限りにおいてのみ、存在しているのである」。」


「すなわち、人間は、「自らの今に否と言う」ことによって、自ら自身の未来を生み出すのである。ヘーゲル自身は、こうした文脈では意志について語ってはいないし、コイレもそうは言っていない。

しかし、精神の否定作用を支える能力が、思考することではなくて、意志することであり、経験された人間的時間についてのヘーゲルの叙述が、意志する自我にちょうどあてはまるような時間の経過に関連しているということは、明らかだと思われる。」


〇この後、ヘーゲルの有名な言葉でいうなら…と続いていますが、これが、何度読んでも、何を言ってるのか、全然わからない…(溜息)