読んだ本のメモ

印象に残った言葉をメモします。

サピエンス全史 下

「<自由市場というカルト>  たとえば、政府が企業経営者に重税を課し、その税収を失業手当として大盤振る舞いするとしよう。この政策は有権者に人気が高い。

ところが、多くの実業家に言わせれば、政府はそのお金を彼らに持たせておいた方がはるかにいいということになる。自分たちならそのお金を使って工場を新設し、失業者を雇用するから、と彼らは言う。(略)


この考えに従えば、最も賢明な経済政策は、政治を経済に関与させず、加増と政府の規制を最低限にして、市場を自由にさせて、好きな方向に進ませればいいことになる。(略)


いちばん熱心な自由市場主義支持者は、国内の社会福祉制度を批判するのに劣らぬ熱意を持って国外での軍事作戦を批判する。禅の師が入門者に与えるのとまったく同じ助言を彼らも政府に与える。_「何もするな」と。」