読んだ本のメモ

印象に残った言葉をメモします。

サピエンス全史 下

「<ショッピングの時代>  現代の資本主義経済は、泳いでいなければ窒息してしまうサメのように、存続するためにはたえず生産を増大させなければならない。」


「人々は歴史の大半を通して、このような文句には惹かれるよりも反発する可能性のほうが高かった。彼らはきっと、こんなものは手前勝手で、退廃的で、道徳的に堕落していると決めつけただろう。(略)


私たちは、本当は必要なく、前日まであることすら知らなかった無数の製品を買う。」


アメリカ人は毎年、世界の他の地域の飢えた人全員を養うのに必要とされる以上の金額をダイエット食品に費やす。」



「中世のヨーロッパでは、貴族階級の人々は派手に散財して贅沢をしたのに対して、農民たちはわずかのお金も無駄にせず、質素に暮らした。今日、状況は逆転した。


豊かな人々は、細心の注意を払って資産や投資を管理しているのに対して、裕福ではない人々は本当は必要のない自動車やテレビを買って借金に陥る。」


「倫理の歴史は、誰も達成できない素晴らしい理想の悲しい物語だ。(略)それとは対照的に、今日ではほとんどの人が資本主義・消費主義の理想を首尾よく体現している。

この新しい価値体系も楽園を約束するが、その条件は、富める者が強欲であり続け、さらにお金を儲けるために時間を使い、一般大衆が自らの渇望と感情にしたい放題にさせ、ますます多くを買うことだ。

これは、信奉者が求められたことを実際にやっている、史上初の宗教だ。」