読んだ本のメモ

印象に残った言葉をメモします。

サピエンス全史  上 <ノアの方舟>

「最大の被害者は毛皮で覆われた大型の動物たちだった。認知革命の頃の地球には、体重が50キログラムを超える大型の陸上哺乳動物がおよそ200属生息していた。それが、農業革命の頃には、100属ほどしか残っていなかった。

ホモ・サピエンスは、車輪や書記、鉄器を発明するはるか以前に、地球の大型動物のおよそ半数を絶滅に追い込んだのだ。」



「もっと多くの人が、絶滅の第一波と第二波について知っていたら、自分たちが起こしている第三派についてこれほど無関心ではいないかもしれない。私たちがすでにどれほど多くの種を根絶してしまったかを知っていたら、今なお生き延びている種を守ろうという動機が強まるかもしれない。


これは大型の海洋動物については、とくに重要だ。(略)もしこのままいけば、クジラやサメ、マグロ、イルカはディプロトドンやオオナマケモノ、マンモスと同じ運命をたどって姿を消す可能性が高い。


世界の大型生物のうち、人類の殺到という大洪水を唯一生き延びるのは、人類そのものと、ノアの方舟を漕ぐ奴隷の役割を果たす家畜だけということになるだろう。」