読んだ本のメモ

印象に残った言葉をメモします。

ふしぎなキリスト教  19 初期の教会

「O 高校で世界史を勉強していれば、ローマのコンスタンティヌス帝が313年にキリスト教を公認し(ミラノ勅令)、392年にテオドシウス帝が国教化したことは知っているわけですけど、それはどういう経緯だったんですか?


はじめ、ローマ帝国キリスト教を弾圧していました。それがいつの間にかローマの国教になった。この逆転は、どんなプロセスで起きたと考えればいいですか?


H 初期キリスト教は、ヘレニズム世界でどう見えたのか。
ヘレニズム世界は宗教の百花繚乱で、ギリシアの神々、ローマの神々、その他の外来の神々がいっぱいあって、どの都市国家も宗教の混淆状態で、さまざまな神殿や何かがあった。


キリスト教徒は、絶対にそれらの「偶像」を礼拝せず、異教と関係を持たないという点が際立っていた。ユダヤ教もその点は一緒だけれど、ユダヤ人コミュニティに閉じていたので、見えにくかった。キリスト教は、初めて公然と現れた一神教として、人々に深い印象を残した。キリスト教無神論だから、神を拝まないのだろうと言われていたほどです。(略)


H ユダヤ教のシナゴークは、男女別々に着席する。イスラム教のモスクもそう。でもキリスト教の虚会は、男女一緒に座る。(略)


そのうち、ローマ帝国の弾圧の標的になります。皇帝崇拝を拒んだなどの理由で、捕まって、ライオンに食べさせられたり、目の敵にされた。しかしそのうち、ローマの有力者がキリスト教に改宗したりするなどして、弾圧するよりも、ローマ側から見て利用できるものになったんですね。(略)」