読んだ本のメモ

印象に残った言葉をメモします。

私は女性にしか期待しない

「Ⅳ 女のたたかい
女の三重苦
世の中は時代と共によくなっていく、そして良くしていくべきだ、と私は思います。
大学も女を入学させるようになり、女も男と同じように企業に勤められるようになったのは進歩です。戦後の日本の社会の進歩にはめざましいものがあります。



この進歩に対して、女は変身して応じています。
これまでは、日本の女は結婚したら主婦になって、そのまま一生を終えるのが普通でした。今の時代にも、昔と同じに主婦の仕事をするのを専業主婦というようになりました。



女の仕事が増えた社会に適応して一部の女は変身し、結婚しても仕事を辞めないことにしました。共働きです。けれども、相棒である男が、変身しないで、育児、家事、身の回りの世話を妻にまかせるので、妻は主婦をやめられません。兼業主婦です。



時代が変わってきたのに、男が変わってくれないので、外で働く女は、三重苦の苦しみを受けねばならなくなりました。
母として子供を育てる重荷、妻として夫の世話をする重荷、男と並んで仕事をする重荷の3つです。



昔から下積みの苦労によく耐えて来た日本の女の中には、男の変身してくれないところを、超人的にカバーしている人もあります。
育児も家事もやり、夫の世話もし、それでいて、男にまけない仕事をしている人です。それは尊敬すべき努力ですが、主婦はすべてそうするべきだというのには、賛成できません。



男が時代の進歩を理解しないのを、そのままにしているからです。主婦でもありキャリアウーマンでもある人の超人ぶりを見るたびに、その力で企業と男に闘ってくれたらと思います。



女だけが時代に合わせて重荷を背負うのは、不公平です。そんな不公平はごめんだというので、三重苦のどれかを、外している人もあります。
子どもが出来てから、仕事をやめて専業主婦になるのは、仕事の重荷を捨てた人です。
結婚はするが子供は産まない、二人の収入を合わせて、生活を楽しむ、いわゆるディンクスをやっているのは、育児の重荷を捨てた人です。さらに戸籍も否定して入籍しない同棲組もいますが、破綻したとき女が損をするのが、日本の社会です。


初めから結婚しないで、仕事だけにしてしまうのが、シングルです。
自分の生き方を選ぶのは、個人の自由です。他の人のとやかくいうことでありません。
でも一部の女がディンクスやシングルになっても、働く女の三重苦はなくなりません。」