読んだ本のメモ

印象に残った言葉をメモします。

人間にとって法とは何か

「2 中国仏教と法

中国仏教の特徴

仏教は、中国を経由して、日本に伝わりました。日本の仏教は、中国のフィルターがかかっています。
仏教は、中国に伝わって、どのように変化したか。
簡単に言うなら、仏教は中国で、国営仏教になりました。



どういうことかと言うと、サンガは誰かパトロンが、経済的に支援してくれるのが望ましいのですが、それを国家が直接、税金を使って行なう、そういう体制です。仏教はそのお返しに、国家のための加持祈祷やさまざまなサービスを行なう。そういう関係になった。これが、まず中国で変わった点です。そうすると、仏教は国家の行政の一部分になりますから、国家の行政法の下に置かれてしまうことになる。



出家するにも、国家の許可が必要。許可なく出家すると、私度僧として罰せられたりする。これはインドとは、たいへん違った状況です。



次に隋・唐の時代のことですが、仏教は儒教道教と混合して、「三教合一」という考え方になりました。



それが日本に持ち込まれたものですから、日本の仏教には、儒教道教の要素が混合して、仏教のものだと誤解されて伝わっているものがたくさんあります。たとえば仏壇や位牌のようなものは、仏教ではなくて、儒教道教の考え方です。」