読んだ本のメモ

印象に残った言葉をメモします。

黎明に琥珀はきらめく

「あの二人は二人でいても、ずっと一人のままだったのかもしれない。」

黎深と絳攸のこと。
「一緒にいてもひとり」の本を思い出す。
でも、私自身、このことの本当の意味がイマイチよくわかっていないような
気がする。

いつも、一人で居られるようになりたいと思っていたし、
一人はもちろん寂しいけれど、結局一人が一番楽、という感覚は、
今もある。

「つらくはありません。主上…私は多分、主上が思うほど優しくなどないのですよ。
優しいだけの人間に政事はつとまりません。」

これは本当にそうだろうなぁと思う。
でも、本当は「優しい人」がそういうのと、本当に「優しくない人」が
そういうのとでは、まるで違う。

「強く、綺麗な魂のまま、信念と正義をもってあなたに忠誠を誓ってくれる
味方がほしければ、あなたがそれを見極め、守らなくてはなりません。」

「今のは、私がこの世で一番愛する人の口癖ですよ。」

凌 晏樹の言葉。

凌 晏樹が「愛する人」は最後になってハッキリする。旺季。

でも、つくづく思うけれど、「綺麗な魂で信念と正義をもって忠誠を誓う味方」で
ない限り、どんな「味方」も意味がないのでは?

いつ裏切られるか…実は既に裏切られているのでは?と疑う余地のある
人間性の人が味方だとしても、全く心強くない。

「綺麗な魂」や「正義」を破壊する時、あの「共同体感覚」を破壊しているのだと
思う。つまり、「幸福感」を破壊しているのだと思う。

そして、その綺麗な魂や正義は、「朕惟うに…」という教育勅語で育てられるのだろうか。


藍楸瑛 「私の誇りは別な所にあります。」

    「えっ、本当に貰うつもりですか。こういうの、収賄っていうんですよ」

いいなぁ♪

藍楸瑛 「別に何も意図はありません。真っ正直にあなたに会おうと思ってきたのです。」 

孫陵王 「バカだな、楸瑛」


綺麗な魂のぶつかり合いの物語が心地よいのだと思う。

「藍楸瑛が紫劉輝に夢を見るように、孫陵王は旺季に王の夢を見る。」
「弱いものが切り捨てられることのない優しい世の夢を、見るのだ。」

夢(理想)を見る人に政事をやってもらいたいと、切に願う。

「最後は上司にも誰にも頼らず、自らの判断で行動と結果に責任を持つ。それが出来ない官吏はいざというとき使えない。

秀麗はクビだと知っても、王を無事に連れ帰るほうを優先した。それが仕事だからだ。」


燕青 「でもさ、いったろ。俺は姫さんの見たいものが見たいんだ。」

いいなぁ♪


昔は気持ちが落ち込む時、「赤毛のアン」だった。

今は、この「彩雲国物語」♪

綺麗な魂の世界の空気を吸うとまた少しだけ元気が出る。