読んだ本のメモ

印象に残った言葉をメモします。

2018-01-01から1ヶ月間の記事一覧

好き好き大好き超愛してる。

「柿緒、誓うね。僕はもう一生、柿緒以外の女の子のことを誰のことも好きにならないから。絶対に。」たとえ心底言いたいことを本気で言っていたにしても、その言葉は耐え難く薄っぺらで、僕も、きっと柿緒もうんざりする。」 〇ここも…うううむ~~~ です。…

好き好き大好き超愛してる。

「たぶん慶喜君のいう「メタ化された友達」というのは、相手と自分の間でお互いにとっての「友達」というものの役割が同一のものとして共有されていること、つまり「友達とはこういうもので、こういう場合にはこうするもの」という共通理解がされてしまって…

好き好き大好き超愛してる。

〇 正直、記憶とか印象とかって、こんなにも実際と違っているのか…と びっくりしています。 私の中で、この「好き好き大好き超愛してる。」のストーリーは、病気で苦しむ恋人に寄り添う主人公の物語、として記憶されていました。 そして、その病気というのが…

好き好き大好き超愛してる。

「それが失われて右手だけになったとき、知衣子が自分のバッグを右手で持ってる時には僕はどの手を繋げばいいんだろう? バカバカしいことを考えている。知衣子が腕を失うかもしれないというところなのに、僕は自分が握る手のことばかりを考えている。そんな…

好き好き大好き超愛してる。

舞城王太郎著 「好き好き大好き超愛してる。」を読み始めました。 ちょっと頭の中を軽く明るくしたい気分です。 舞城王太郎の本を最初に読んだのは、「煙か土か食い物」か、「熊の場所」だったと思うのですが、読みやすく軽いのに、深く本質的な問題を扱って…

日本はなぜ敗れるのか _敗因21か条

「軍の計画はその意気を示すだけである」と言った人があったが、歩いてみて、つくづくそう思わざるを得ない事ばかりだ。前提条件を示しても、彼らが上官に報告する時はその前提は捨てている。 アルコールの生産、コメの増産、誠に結構な話ばかりだ。然し現在…

日本はなぜ敗れるのか _敗因21か条

「日本軍は、外面的組織ではすべてが合理的に構成されていて、その組織のどこに位置づけてよいかわからぬ存在は、原則として存在しない。組織は、それ自体として完結しており、少しも矛盾なき幾何学的図形のように明示できる。 各兵科別の指揮系統から各部(…

日本はなぜ敗れるのか _敗因21か条

「こういう例は、私も現地で見ている。そしてその中には、はじめから何のために来たのかわからないような人もいた。落選代議士やら退職高級官僚やらが「陸軍司政官」などという肩書きで、何もせず、高給をもらってただブラブラしていた。(略) そしてこの「…

日本はなぜ敗れるのか _敗因21か条

「敗因 一六 思想的に徹底したものがなかった事 敗因 五 精神的に弱かった(一枚看板の大和魂も戦い不利となるとさっぱり威 力なし) 敗因 七 基礎科学の研究をしなかった事 敗因 六 日本の学問は実用化せず、米国の学問は実用化する 以上の四項目は、相互に…

日本はなぜ敗れるのか _敗因21か条

「中国軍がまだ延安にいたころ、先ず農地を整備して「食」を確保した。彼らは、それが基礎であることを知っていた。これは米比軍も同じで、米軍の再来まで頑張り続けた彼らは、まず山中のジャングル内に「隠田」ならぬ「隠畑」を、焼畑農耕の方法をつかって…

日本はなぜ敗れるのか _敗因21か条

「氏は、昨日まで立派な紳士と見えたものが、「山の生活」という極限状態で、どう変わってしまうかを見た。それは言いかえれば、いま日本軍を批判していた者が、赤軍派の「虐殺の森」のような、日本軍以上の残虐さを現出するのを見るのと同じことである。 人…

日本はなぜ敗れるのか _敗因21か条

『生物学 生物学を知らぬ人間程みじめなものはない。軍閥は生物学を知らない為、国民に無理を強い東洋の諸民族から締め出しを食ってしまったのだ。人間は生物である以上、どうしてもその制約を受け、人間だけが独立して特別な事をすることは出来ないのだ。』…

日本はなぜ敗れるのか _敗因21か条

「ルソンの日本軍は殆ど餓死であり、しかも米軍は六月二十八日に、比島戦の打ち切りを宣言している。あとはなずずべもない日本軍の残存部隊は、ただ、現地住民を苦しめつつ自らも餓死していくわけである。 一体全体、なぜそれを放置しておきながら、一方にお…

日本はなぜ敗れるのか _敗因21か条

「戦後三十年、日本の経済発展を支えていたものは、面白いことに、軍の発想ときわめて似たものであった。日本軍も、明治のはじめに、その技術と組織を、いわばあらゆる面での「青写真」を輸入して急速に発展していった。その軍事成長の速さは、絶対に戦後の…

日本はなぜ敗れるのか _敗因21か条

「当時私は、自分の収容所から将官収容所に通勤していた。戦後の将官の態度はさまざまであったが、その中で、ごく自然でありながら一種業然たる威圧感を持ち続けていたのは、武藤参謀長であった。私は自分の幕舎に帰った時、何気なくその話をした。 その瞬間…

日本はなぜ敗れるのか _敗因21か条

「象徴的にいえば、太平洋戦争自体が、親米英派を超えて、米英に「痰唾」をはきかけて快哉を叫んだという形であり、従って「暗雲一気にはれた」心理的状態がつづく間と、その後の反動的な志気低下とが、最前線の状態にもはっきりと現れてくるのである。」 『…

日本はなぜ敗れるのか _敗因21か条

「ミンダナオで、日本軍が、多少とも一種の権威を持っていたのは、昭和十七年五月の作戦終了より九月のモロ族蜂起までの、わずか四か月間だけである。この間はおそらく彼らの、再編成・攻撃準備期間であった。 この蜂起で、まず同島警備隊生田旅団の独立守備…

日本はなぜ敗れるのか _敗因21か条

「従って日本軍には、「フィリピン人」は存在しなかった。そしてそこにいるのは、「日本人へと矯正しなければならぬ、不満足なる日本人」一言で言えば「劣れる亜日本人」だったのである。」 「それならば相手は別の文化圏に住む者と割り切って、何とかそれと…

個人的な人間観

〇 山本七平著 「日本はなぜ敗れるのか」 を読み、米英オランダの捕虜たちは、 日本人と同じような境遇にありながら、自分たちなりの秩序をつくるのに反し、 日本人捕虜たちの集団は、ほぼ例外なく暴力による秩序になってしまった、という話を知りました。 …

日本はなぜ敗れるのか _敗因21か条

「彼(Oさん)は緒戦当時、英語が上手なため徴用され、米英オランダの民間人を収容する収容所に勤務させられた。そこも似たような状態であり、着のみ着のままの人が、ほぼ同じように柵内で生活し、彼らの好むままに秩序をつくらせた一種の自治であった。 そ…

日本はなぜ敗れるのか _敗因21か条

「人間の本性 人間の社会では、平時は金と名誉と女の三つを中心に総てが動いている。それらを得るために人を押しのけて我先にとかぶり付いて行く。ただ、教養やいろいろの条件で体裁良くやるだけだ。それでも一家が破産したり主人公が死んだりすると、財産の…

日本はなぜ敗れるのか _敗因21か条

「この収容所は、前述のように将官・将校・兵・外国人の四区画に分かれ、各々が自治制をしいており、将校区画は、ほぼ全員が”高等教育”をうけた人で、ジュネーブ条約により労働は皆無だったからである。 従って、暴力支配を、何らかの特別な理由づけに求める…

日本はなぜ敗れるのか _敗因21か条

「またマルクス主義自身も、戦争中の学生にとって、決して無縁の存在ではなかった。(略) そういう人間が、昭和二十一年一月に、戦犯容疑者を入れる第四収容所に入れられたわけである。(略) 給与も非常に改善され、以前のような飢餓感はうすらいでいた。…

日本はなぜ敗れるのか _敗因21か条

「収容所のリンチについては時としては語られることはあっても、それを語る人は、なぜそれがあり、自分がなぜ黙ってそれを見ていたのかは、語らない。そして、誰かがその点にふれると、次の瞬間に出てくるのはヒステリカルな弁明であっても、なぜその自体が…

日本はなぜ敗れるのか _敗因21か条

『日本人の暴力性 PWになってから日本人の暴力性がつくづく嫌になった。もっとも戦争とは民族的暴力に違いないが、これとて弱い者いじめのことが多い。日清、日露は強者に対する戦いであったが、日支事変は正に弱者いじめだ。こんな戦いを長いことやっていた…

日本はなぜ敗れるのか _敗因21か条

「私が小松氏の「慮人日記」を読んで、以上の点で思わず考え込んでしまったのが、次に揚げる数章である。 私は、自らの内心を精査してみて、意識的にこの問題を避けたおぼえはない、と誓言できる。だが、自分の書いたものを徹底的に調べてみて、この問題に、…

日本はなぜ敗れるのか _敗因21か条

『現地自活研究指導班の誕生 有富参謀、鈴木参謀と横穴の中で会談した。有富「もう糧秣はほとんどない。この危機を切り抜けるには密林の中の植物を食べる以外にないと思うが、いかに」 自分「全くその通りと思います。それで、入山依頼この地帯の食用植物の…

日本はなぜ敗れるのか _敗因21か条

「『羽黒台退却 死守するはずの羽黒台を一戦も交えず退却することになった。落ち行く先は羽黒台の裏山(三里半後方)のマンダラガン連山の天神山の無名稜線だ。先発はそこへ家と壕を作りに行っていた。』 これはわれわれも同じであった。”死守””死守”と声を…

日本はなぜ敗れるのか _敗因21か条

『南方総軍来る 五月に南方総軍司令部が昭何から何のためか移転してきた。我々十四軍司令部付文官は、大部分南方総軍司令部付に転属になった。寺内閣下はオープンの高級車にヘルメットをかぶり元気な赤ら顔をしてマニラ市内を乗り回している。(略) 総軍が…

日本はなぜ敗れるのか _敗因21か条

「従ってその実体は最後には、だれにも把握できなくなってしまう。(略)そして激烈な”軍国主義”が軍事力とされてしまうから本当の軍事力はなく、”精兵主義”が精兵とされるがゆえに精兵がいない、という状態を招来し、首脳部は自らの実情すら把握できなくな…