読んだ本のメモ

印象に残った言葉をメモします。

2017-09-01から1ヶ月間の記事一覧

日本中世の民衆像

「自由民」としての平民 ○公事とは共同体の行事に淵源をもち、その成員が負担していたものの 転化形態 取られるだけではない。単なる封建地代ではない。 ○平民を、隷属民としてだけ理解するのは正しくない。 「自由民」の特質も持っている。 =======…

日本中世の民衆像

○公事の定義 ・公務、朝廷の儀式 ・荘園制で年貢以外の雑税、賦役 ・訴訟およびその審理、裁判 ○荘園の雑公事物 ・年中行事 正月元旦に餅・5月5日に粽・盆に瓜やなす等々 ・農業労働 地頭や荘官などの直営地における農業労働 (大田植):大田が地頭荘官の…

日本中世の民衆像

○「水田という地種は日本の歴史のなかできわめて制度的、 政治的な役割を果たしてきた地種であるという事実が、おのずから 浮かび上がってきます。」 ○「班田制を基軸とするこの制度は、水田以外の地種をほとんど問題にする ことなく、日本の耕地の全体を水…

日本中世の民衆像

○年貢の性格 ・田地を条里の坪に即しつつ、各名ごとに書き上げ、合計した 十町余から収穫が不安定で荒地と認定された常荒田や作付けをしない 不作田を引いて定田を決め、荘官に給与される給田をさらに引いた 結果を応輸田(官物・正税を賦課される田)とする…

日本中世の民衆像

○百姓:中世以前の社会では海の民も、山の民も、商工の民も 平民身分の者はみな百姓と呼ばれていた。 ○常民:民俗学では使われるが、当時の資料の中に常民という言葉は使われて いないので、歴史の中で使うのはためらわれる。 ○権利と義務 ・御成敗式目 四十…

日本中世の民衆像

網野義彦著「日本中世の民衆像」を読み始めました。 これも、随分前に購入し、いつか読もうと思いながら読まずにいた本です。 ○日本人の歴史を考える前提となる二つの観点 ・日本人が古くから一つの人種、一つの言語の単一民族 ・弥生時代以来の日本人の生活…

山ん中の獅見朋成雄

モヒ寛の言葉 「原則を疑っても答えなんてないわ。俺が嫌がってる。原則に沿って 嫌がってるんじゃねえんやぞ。俺が嫌がってるってことが、それが 原則に沿っているって証拠や」 「皆加減を知らんだけや」 「違う。節度を守ることこそが美や」 「原則をはみ…

海辺のカフカ

しばらく孫の世話を頼まれ、子供の家に行っていました。 もともと子供は苦手なので、孫とはいえ緊張して出かけたのですが、 世代間ギャップの大きさに唖然とするばかりでした。 小学生の男の子二人相手に、全く太刀打ち出来ませんでした。 最初の頃は、テレ…

山ん中の獅見朋成雄

なぜ好きだと思うのか… はっきり言える理由の一つが、このナルちゃんが、モヒ寛を助けるシーンにあると 思います。 「呼吸音探し。ない。ないないない。「これ、あんたがやったんか?え? こんなんあんた、警察行かなあかんで」とかぶつぶつ言うおじさんに …

山ん中の獅見朋成雄

舞城王太郎著「山ん中の獅見朋成雄」を読んでます。 この本も、読み終わって好きだなぁと思った本で、その「好きだなぁ」の 記憶だけはしっかり残っているのですが、内容はほとんど忘れています(^^;。 なぜ好きだと思うのか… その理由を考えながら読んで…

ノモンハン事件について

先日読んだ「ねじまき鳥クロニクル」に出てきた、 ノモンハン事件について、以前から知りたいと思っていたので、 たまたま家にあった歴史の本で少し調べてみました。 藤原彰著 「太平洋戦争 (国民の歴史23)」より 「ドイツとの同盟交渉が難航している最…

「不登校児」が教えてくれたもの

「日本の社会では縄文時代よりこのかた、いつの時代も、先人から 社会的、倫理的規範が若者たちに伝達されてきた。次の世代は先人から 大事なものを引き継ぐと同時に、自分たちの社会にそぐわないものを 否定し、それに代わるものを創出した。 ところが現代…