読んだ本のメモ

印象に残った言葉をメモします。

日本中世の民衆像

○公事の定義

 ・公務、朝廷の儀式
 ・荘園制で年貢以外の雑税、賦役
 ・訴訟およびその審理、裁判

○荘園の雑公事物

 ・年中行事  正月元旦に餅・5月5日に粽・盆に瓜やなす等々
 ・農業労働  地頭や荘官などの直営地における農業労働 
   
  (大田植):大田が地頭荘官の直営地の形になって、大田植が行われる場に
        なっている側面
        もともと村中が総出でまず長者の田地の田植をやる習慣

        こうした賦役のさい、食事や酒が百姓に給付されるのが通例
        もともとは平民自身の行事として飲食が行われていた

 ・三日廚   京都や鎌倉から下ってくる地頭や預所の代官、検注・勧農・収納
        の使などに対する食事の世話、饗応と送り迎えにあたっての夫役

  (供給) :日本には古くから中央から下ってくる貴人、古代では国司
        などに対してもてなしをする習慣がある
        3日間行われるのが通例

        唐の律では罪(少なくとも建前は)
        日本では一向に罪とは考えられていなかった

  (酒肴の席) :酒肴の席に沙汰人、荘官、百姓が出て、全員が聞いている
          席で主張することが意味を持つ
          ↓
          裁判と三日廚など酒肴の席との関り
          ↓
          裁判が公事と言われるようになった理由?


   ===========================

 感想: 供応、賄賂を罪だとする感覚がない民族だということに
     驚いた。

 ・