読んだ本のメモ

印象に残った言葉をメモします。

2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

ホモ・デウス (上) (第1章 人類が新たに取り組むべきこと)

「三〇〇〇年紀(西暦二〇〇一~三〇〇〇年)の夜明けに、人類は目覚め、伸びをし、目を擦る。恐ろしい悪夢の名残りが依然として頭の中を漂っている。「有刺鉄線やら巨大なキノコ雲やらが出てきたような気がするが、まあ、ただの悪い夢さ」。 人類はバスルー…

ホモ・デウス (上) —— テクノロジーとサピエンスの未来

ユヴァル・ノア・ハラリ著 「ホモ・デウス」(上)を読み始めました。 図書館で借りて読むため、先に順番が回って来た(下)は既に読み終わっています。 先ず 目次を載せておくことにします。 第1章 人類が新たに取り組むべきこと 生物学的貧困線 / 見えな…

昭和天皇の研究 その実像を探る

「文化的統合の象徴としての天皇 では天皇とは何なのか。戦前・戦後という題激変の間、一貫して変わらなかった津田左右吉博士の説を援用すれば、昔も今も「人間(アラヒト)・象徴」であるということになろう。 そしてその思想は、上代の日本人の「生活の座…

昭和天皇の研究 その実像を探る

「「アラヒトガミ」の思想は、どこから生じたか こういう「生活の座(ジッツ・イン・レーベン)」で生きている日本人のところへ、中国から文字が入って来た。文字が入って来たことによって「記紀・万葉」が記されるようになった。もちろんそれ以前の記述があ…

昭和天皇の研究 その実像を探る

「「仁徳天皇の御仁政」の伝説は、どこから生まれたか 一方、津田博士は、「日本書紀の記事の解釈であり」、それへの「非難なんであります」と言って「仁徳天皇の御仁政に関する日本書紀記載の本文」について詳しく記している。 有名な「朕高台に登りて以て…

昭和天皇の研究 その実像を探る

「「記紀」入門のための、絶好のテキスト 今日では公判記録が公表されているので、津田博士の立場はよく分かる。氏は「学問の性質とその研究法とを、問題とせられたことがらについて、出来るだけていねいに、説明しよう」という態度を以て公判廷に臨まれ、裁…

昭和天皇の研究 その実像を探る

「津田博士の神代上代史観 この津田左右吉博士は、東宮御学問所で裕仁親王に歴史を教えた前出の 白鳥庫吉博士の高弟、いわば、歴史学では天皇の先輩である。その彼の上代史に関する研究は、しばしば東大右翼学生の批判の的となり、時には「つるしあげ」のよ…

昭和天皇の研究 その実像を探る

「十三章 「人間(アラヒト)」・「象徴」としての天皇 =古来、日本史において果たしてきた天皇家の位置と役割 「文化的問題」としての天皇 ここまでの記述や、また前記の一木・美濃部学説からの引用(187ページ参照)を読めば、誰でも少々首をかしげる…

昭和天皇の研究 その実像を探る

「陸相人事に見せた、天皇の警告的御希望 (略) ただこの「御希望」がもし、「意に満たぬものを持ってきたら裁可しないぞ」となったらどうであろうか。 昭和十四年八月、独ソの電撃的な不可侵条約の締結に、平沼内閣は「欧州の天地は複雑怪奇な新情勢」と声…

昭和天皇の研究 その実像を探る

「十二章 立憲君主の”命令” = 国難近し、天皇に与えられた意思表示の手段とは 白川大将に示した、天皇の精一杯の”褒賞” 福沢諭吉は「帝室論」で次のように記した。 「帝室は政治社外のものなり。いやしくも日本国に居て政治を談じ政治に関する者は、その主…