読んだ本のメモ

印象に残った言葉をメモします。

2023-01-01から1年間の記事一覧

「家族」という名の孤独

「子どもは、親の輝く顔を見たい一心で生きている。そんなふうには見えない子どもでもそうであることは、自分の子ども時代を想い出せばわかるはずなのに、親という役割にとらわれた人は、このことを忘れてしまっている。 子どもに親の期待を雨あられと浴びせ…

「家族」という名の孤独

「同世代のグループが欲しいから、学校みたいなところへ行きたいというのなら、そうしたところを用意すればいい。フリースクールでもオルターナティブ・スクールでも結構ではないか。 ただし、どんなにフリーであろうと、オルターナティブであろうと、それが…

「家族」という名の孤独

「登校拒否は、登校という形で社会参加を促されている子どもからの「ノー」のメッセージである。 何らかの形で社会に出ることに挫折した子どもが、こんな生活はいやだと自己主張しているのだから、親のほうが「ああ、そうかい」と言えば、子どもは学校へ行く…

「家族」という名の孤独

「女性は、女性として生まれただけで、「母性本能」なるものを備えていて、自分の子を持ちたがり、子のために自分のすべてを捧げるものであるとの信仰がまかり通っている。 こうした信仰が共有されている社会の中では、母性なるものを実感できない女性は、あ…

「家族」という名の孤独

「男性優位の社会は女性に対して”聖なる母”と”淫蕩な女”の分裂した役割を押し付けてきた。”かあさん”や”おふくろ”に対する男たちの熱い思いが、女性の子育てを聖化し、人々は母親という言葉を聞いただけで無限の自愛や無条件の献身を期待してしまうようにな…

「家族」という名の孤独

「日本人は母と息子の関係やその歪みについて敏感である。とくにマザコン男というのに衆目が集まっていて、ちょっと前には「冬彦さん」という言葉が流行語にまでなった。しかし私の見るところ、母と娘の関係は、母と息子以上に検討されるべきものである。(…

「家族」という名の孤独

「入院患者たちだって、小さい時から「アル中」になろうと思っていたわけではない。「親のようになるまい」と思いながら生きているうちに気がついてみたら、親父と同じ生活パターンにはまってしまっていたのである。 その妻たちにすればもっと不本意なことで…

「家族」という名の孤独

「入院患者たちだって、小さい時から「アル中」になろうと思っていたわけではない。「親のようになるまい」と思いながら生きているうちに気がついてみたら、親父と同じ生活パターンにはまってしまっていたのである。 その妻たちにすればもっと不本意なことで…

「家族」という名の孤独

「こうしたことこそフェミニズムの最大の貢献なのであって、その基盤は大学での「女性学講座」や、それにからんださまざまな出版物などにあるのではない。その点で、日本のフェミニズム運動はこれからはじまるのであり、フェミニストはこれから生まれるので…

「家族」という名の孤独

「男が女に「癒す母」を期待するとき、男は女を恨むようになる。 息子は「自分の気持ちを理解してくれない母」を殴り、夫は「母のように自分をいたわってくれない妻」に復讐する。」 「しかし男が謝罪し、愛を告白し、女がそれを受け入れることではじまる関…

「家族」という名の孤独

「アルコールやドラッグの依存症(アル中やヤク中)に関連した家族問題のケアにあたるケースワーカであったロビン・ノーウッドは「愛しすぎる女たち」(落合恵子訳、読売新聞社)という本を書いている。 愛しすぎる女とは問題のある男性を愛したり、精神的苦…

「家族」という名の孤独

「この調査は、もともと心理学会の大御所デイビット・マクレランのご託宣「男はパワー賦活のために飲む」という結論を、女性の場合に実証しようとはじめられたものである。男が飲み始めると、自慢話をはじめるのはよく観察されるところである。(略)」 「女…

「家族」という名の孤独

「しばらくすると私にスピーチの順番がまわってきたので、初対面の花嫁に次のように言った。 「この場にふさわしい話題ではないのですが、日本人の離婚についてお話させていただきます。ちょっと前まで日本人の離婚の半数以上は結婚五年以内に起こっていまし…

「家族」という名の孤独

〇 PCの不具合が酷く、入力がスムーズにいかないこともあり、 ブログの更新が出来ませんでした。 やっと新しいPCになり、また、少しずつメモして行きたいと思います。 斎藤学著「「家族」という名の孤独」という本は、1995年に刊行されたようです。 私は…

論語の読み方 ― いま活かすべきこの人間知の宝庫 ― 

「これは下剋上を否定した言葉で、日本では伝統的にこの訳のように「政権を実質的に奪った大名は、十代以上まで続かない」とされてきた。そして、大名の家老が実権を握ればこれは五代、さらにその下が握れば三代と、こう理解したのである。(略)」 〇この感…

論語の読み方 ― いま活かすべきこの人間知の宝庫 ―

「(略)「論語」からは、あまりはっきりとはわからないが、「孟子」になると、悪い政治をして人望を失うと人民が他国に逃げ去り、よい政治をして人望を得るとその国に人民が集まってくるという状態が、はっきりと記されている。(略) では、為政者とは「徳…

論語の読み方 ― いま活かすべきこの人間知の宝庫 ―

「(略) 「子曰く、中庸の徳たるや、其れ至れるかな。民能くすること鮮(すくな)きや久し」(雍也第六147) では、この「徳の極致である中庸」とは何であろうか。まず「四書」の一つである「中庸」を開くと、その冒頭に次の言葉が出てくる。 「天が人に授…

論語の読み方 ― いま活かすべきこの人間知の宝庫 ―

〇 パソコンの調子が悪く、記事を書くのが億劫になっていたのですが、 やはり少しずつでも頭を使った方が脳の退化を遅らせることが出来そうなので、 頑張りたいと思います。 「「政(まつりごと)を為すは人に在り」―—社会と個人の関係 ここに示された孔子の…

安倍官邸とテレビ

〇 安倍政権のもとでは、おかしなことがまかり通り、 民主主義社会では許されないはずの、権力の乱用があからさまに 行なわれていました。 嘘はつかない。約束は守る。ルールは守る。 人として当然のそんなことすらしない恥知らずの人間が、 政治をやってい…

論語の読み方 ― いま活かすべきこの人間知の宝庫 ―

「「秩序の基本」は「徳」にある 「政治的・社会的救済」となれば、それは当然に、「政治・社会はいかにあるべきか」「それを構成する個人はいかにあるべきか」に問題は集中する。 そして、その前提として「秩序の基本」は何かということになる。孔子はこれ…