精神の生活 下
「エピクテトスは、この二つの関係を恒常的な「闘争」として、「自分に対していつも注意深く疑いの目を向けるように求められるオリンピック競技として、特徴づけている。
すなわち、「一言で言えば[快楽と苦痛をいつもあてにしている哲学者は]自分のことを、待ち構えている彼自身の敵とみなして注意する」。
人間の精神が古代以来歩んできた距離を測るには、アリストテレスの洞察(「他人に対する友愛の感情の一切は、当人が自ら自身に対して持っている友愛の感情の拡張である」)を思い出しさえすればよいのである。」
「すなわち、思考する自我の観点からすると、<一者のなかの二者>にとって起きうる最悪のこと、つまり、「自ら自身と分裂」するということが、人間の条件の確固たる部分になる。
しかも、この運命は、もはや、アリストテレスの「悪い人間」にあてはまるのではなくて、反対に、善き賢明な人間に当てはまるのである。」
「すなわち、一切の従順が不従順の能力を前提にしているということが、エピクテトスの考察のまさに中心にある。」
〇あまり頭がよくないので、書かれていることを要約する能力がありません。
少しだけでも、気持ちに引っかかった言葉を抜き書きしています。
上巻「思考」でも、訳者の佐藤和夫さんがそれぞれの項目をとても分かりやすく概要としてまとめてくれています。
それを読んでやっと少しわかるような感じがする、といったレベルです。
抜き書きを続けます。