読んだ本のメモ

印象に残った言葉をメモします。

サピエンス全史 下  26P~

〇 一応全部読み終わったのですが、抜けていた部分、<自然の法則>のメモをします。

「<自然の法則>  インドのジャイナ教や仏教、中国の道教儒教、地中海沿岸のストア主義やキニク主義、エピクロス主義は、神への無関心を特徴としていた。


これらの教義は、世界を支配している超人的秩序は神の意思や気まぐれではなく自然法則の産物であるとする。自然法則を重んじるこれらの宗教のうちには、依然として神の存在を支持ずるものもあったが、その神々は人間や動植物同様、自然の諸法則に支配されていた。」


「ゴータマは29歳の時家族も財産も後に残して、夜中に王宮を抜け出した。住む場所もない放浪者としてインド北部を歩き回り、苦しみから逃れる方法を探した。(略)


そして、人間の苦悩の本質や原因、救済について六年にわたって瞑想した。そしてついに、苦しみは不運や社会的不正義、神の気まぐれによって生じるのではないことを悟った。

苦しみは本人の心の振舞の様式から生じるのだった。」



「仏教は、経済的繁栄や政治的権力のような途中の地点ではなく、苦しみからの完全な解放という究極の目的地を目指すように人々を促した。

だが、仏教徒の99パーセントは涅槃の境地に達しなかったし、いつか来世でそこに達しようと望んでも、現世の生活のほとんどを平凡な目標の達成に捧げた。そこで彼らは、インドではヒンドゥー教の神々、チベットではボン教の神々、日本では神道の神々というふうに、多様な神を崇拝し続けた。」


「多くの仏教徒は、神々を崇拝する代わりに、悟りを開いたこれらの仏や菩薩を崇拝するようになり、涅槃に入るだけではなく俗世の問題を処理するのも助けてくれるよう祈り始めた。」