読んだ本のメモ

印象に残った言葉をメモします。

2017-12-02から1日間の記事一覧

精神の生活 下

「このような区別の概念的基礎となっているのは、「善と存在」の相違が思考の中だけにあるということである。」 「「人が存在をえている限り善をえているのであり、存在の充溢を欠いているかぎり善を欠いており、悪と言われうるのである」。」 〇ここが全く…

精神の生活 下

「知性と理性は真理を扱う。知性は「普遍的理性」とも称されるが、同意をとりつけるための証明を必要としないような第一原理としての数学的真理、自明的真理を扱う。 それに対して、理性は個別的理性であって、三段論法の場合のように普遍的命題から個別的命…

精神の生活 下

「今から四十年以上も前に、キリスト教哲学の復興に偉大な功績のあったエティエンヌ・ジルソンは、ギフォード講座の講師として…(略)おそらくは歴史に残る名著になった。 「中世哲学の精神」がそれであり、「すべての中世哲学の基本原理」を扱っている。」 …

精神の生活 下

「それで、アウグスティヌスは、人間の能力の時間性というこの観点から、巨大な論文の最後のものである「神の国」で、今一度意志の問題に戻るのである。」 「それから彼は、なぜ、他の生物に加えて、また、それら以上に人間を創造することが必要であったのか…

精神の生活 下

「神が全能である(神が人間の意志を支配することができる)かぎり、したがって、神があらかじめ一切を知っている限り、人間の自由は、二重に抹殺されているように思われる。」 「古代世界、特に、古代ローマの精神風土にとって決定論および運命論が非常に大…