「かつてともに過ごした他愛ない時間がまるで幻のようにさえ思えてくる。」
「なのに秀麗は置いてけぼりをくらったような、胸にぽっかり穴が開いたような
気がした。… 確かにあったはずの対等な友情や愛情が、畏敬という名に変換されてい
く。」
王って、孤独なんでしょうね。王じゃなくても、会社の役職でトップの人も、
孤独なんでしょうけど。
劉輝のように、絳攸や楸瑛、秀麗や静蘭のような
対等な関係の「仲間」を維持するのは、難しいんだろうな、と思います。
でも、そこを維持できると、いい王様でいられるんでしょうね。
ファンタジーだというのに、真剣にそんなことを思いました(^^;。
そして印象的なのが、静蘭と秀麗が饅頭を食べるシーン。
「何か、お悩みですか?」
……
「だから私、この世で二番目に静蘭が好きよ」
わかりあってて、心遣いが繊細。
あ~~ぁ こんな関係の人って私の世界には絶対にいないなぁと
思いながら、素敵だなぁって思う。