読んだ本のメモ

印象に残った言葉をメモします。

暗き黄昏の宮

いよいよ縹家です。

これもイマイチよくわからない…。子供のリオウがあんなにも「できた人」で、

羽羽のような素晴らしい人もいるのに、黒狼が最終的に目指したのは、

縹家を倒すことだった…。

縹家の中にも色々な人がいるってことなのかなぁ。薔薇姫は縹家の人なんですよね。


色々、と言えば…

秀麗が後宮に入ることで、やっと「王様とお姫様は結ばれて…」と

思いきや、そう単純じゃないんですね~

王が、その権力で紅家直系の姫を後宮に召し上げた、という形になり、

秀麗の志を踏みにじり、秀麗を単なる手駒として扱った、

ということになってしまうわけですね。

で、しきりに、晏樹の言葉に乗せられてそんな決断をした劉輝の

愚かさが責められていますが、でも、じゃあここで言われるように、

紅玖琅の世羅姫を選んだら、問題はないのでしょうか。

私は、別の問題が表面化すると思います。

劉輝の心は秀麗にあります。その劉輝が世羅姫と政事の為に、

世継ぎ作りの婚姻をする。

これはまさに、あの戩華が「鈴蘭の君」にした仕打ちと同じことに

なるのではないでしょうか。ただ、秀麗を守るためだけに、

一人の女性を、それこそ「駒」として使い捨てる。

それはそれで、酷いと思います。

どっちにしても酷いなら、せめて酷さ最小値の、「秀麗を後宮に」の方が

マシだと思います。秀麗も官吏は続けられずとも、劉輝を支えるという

役割は果たせるわけですし。


そしてまた、あの悠舜が微妙にワケがわからない…(^^;

作者の雪乃さんも困ってるのでは?なんて勘ぐってしまいながら、

読んでます。

だって、悠舜の鳳麟は、本気で清雅や秀麗を殺そうとしたわけですよね。

ちょっと辻褄が合わなさ過ぎませんか?

あの、凜さんとの気高い心の通い合いを作り出せる悠舜が、

一方で、悪党で何でもありの嘘つきだという設定に、

凡人である私の頭はついていけません(> <)。

でも、そういうことなんですね~

一体何を見たくてそれをしてるのか…

すごく気になります。