読んだ本のメモ

印象に残った言葉をメモします。

2018-05-12から1日間の記事一覧

サピエンス全史  上 <これはお前たちのためなのだ>

「(略)やがて紀元前550年ごろ、ペルシアのキュロス大王が、それに輪をかけて大げさな自慢をした。 アッシリアの王たちはつねに、アッシリアの王にとどまった。全世界を支配していると主張した時にさえ、アッシリアの栄光を増すためにそうしていることは…

サピエンス全史  上<悪の帝国?>

「今の時代、政治的な罵り言葉のうち、「ファシスト」を除けば、最悪なのは「帝国主義者」だろう。帝国に対する現代の批判は、普通二つの形を取る。 1 帝国は機能しない。長期的に見れば、征服した多数の民族を効果的に支配するのは不可能だ。 2 たとえ支…

サピエンス全史  上 <帝国とは何か?>

「帝国とは、二つの重要な特徴を持った政治秩序のことを言う。帝国と呼ばれるための第一の資格は、それぞれが異なる文化的アイデンティティと独自の領土を持った、いくつもの別個の民族を支配していることだ。では、厳密にはいくつの民族を支配していればい…

サピエンス全史   上 第11章 グローバル化を進める帝国のビジョン

「古代ローマ人は負けることに慣れていた。歴史上の大帝国の支配者たちはみなそうなのだが、ローマ人も次から次へと戦いで敗北しながら、それでも戦争には勝つことができた。打撃に耐え、倒れずにいられないような帝国は、本物の帝国とは言えない。」 〇この…

サピエンス全史   上 <貨幣の代償>

「貨幣は二つの普遍的原理に基づいている。 a 普遍的転換性_貨幣は錬金術師のように、土地を忠誠に、正義を健康に、暴力を知識に転換できる。 b 普遍的信頼性_貨幣は仲介者として、どんな事業においてもどんな人どうしでも協力できるようにする。 これら二…

サピエンス全史  上<金の福音>

「ローマの硬貨に対する信頼は非常に厚かったので、帝国の国境の外でさえ、人々は喜んでデナリウスで支払いを受け取った。一世紀のインドでは、一番近くにいるローマの軍団でさえ何千キロメートルも離れていたにもかかわらず、市場での交換媒体としてローマ…