本編ではなく、外伝ということで外そうかな…と思いながらも、
読みました。
龍蓮が何故あの大事なもの(州牧の身分を示す)← ー記憶力が悪く、本がなけれ
ば、思い出せませんー を持っていたのか、
その謎が解けて良かったです。
そして、一番印象的だったのが、龍蓮について邵可が言った言葉。
「相手と同じ大きさの好きを返さなければダメ。それが出来ないのなら、
係わるべきではない。」(←正確ではありません)
これは、厳しい。
誰もがそう願うと思います。でも、ほとんど不可能なこと。
だって、互いの「好き」の大きさなんて誰にもわからない。
邵可は、龍蓮を理解して包み込むことを求めるけれど、
でも、龍蓮がこちらを理解し包み込んでくれることはないわけで、
ある意味、とても一方通行の関係になってしまうと思うのです。
以前読んだ、「一緒にいてもひとり」というアスペルガーという気質の人との
結婚について書かれた本を思い出しました。
そして、道化師めかして書かれているこの龍蓮の孤独や複雑さ、
またまた見えない心の底など、色々考えてしまいました。