今日笑ったところ。
「そこまで考えぬと分からぬのであろうか。」
本当にね~(笑)と思いました。
熊太郎はしっかりと考える人ですよね。
そして、「ほんとうは」イイ人のように見えます。
例え誉められたいからにしても、人の為になることをしようと
考えるんですから。
「恥の多い人生でした」のような言葉があったのは、人間失格でしたけれど、
ちゃんとしようとしても、ちゃんと出来ないことを「恥」と
思うんでしょうね。
熊太郎は、田杉屋と田椙屋を間違えて失敗してしまった。
ここを読んで、そんな言葉を思い出してしまいました。
もともと熊太郎には何の得にもならないことなのに、熊次郎に利用されて、
うまく使われて、かかなくてもいい恥をかいた、というところが
しみじみと情けない。
不器用というのか、世の中の泳ぎ方が下手というのか、とても
他人事に思えません(^^;。
これに似たような恥ずかしい失敗は、もちろんこんな大それたことではなく
もっとささやかなことですが、私にも色々あったような気がします。
自分がそんな恥ずかしい失敗ばかりする人間だということに、
うんざりしてしまいます。
多分これからもずっとその種の恥をかき続けて生きるのだろう、
と考えると、ため息が出てしまって、自分で自分が嫌になります。
失敗したということで落ち込むというよりは、自分が嫌になって
落ち込む。
でも、その点、熊太郎はへこたれず、しっかりと生きてます。
健康です。
世の中の一般的な道とは違う道へ分け入ってしまった熊太郎は、
おっちょこちょいなのかもしれないけれど、
世の中そんなに立派な人ばかりじゃない、と言いたくなります。
もともと人間なんて「裸のサル」。
そんなに優秀に作られていないのだと思います。
出来が悪い自分を引き受けて、へこたれず勇気を持って明日を生きる。
それだけで、もう充分に健気だと思うんですけどね~
歳をとったせいか、本当に心からそう思います。
もちろん働かない人はダメですけど。
もっとタチが悪い悪人は、熊次郎です。
自分が仕掛けておいて、自分に問題が降りかかりそうになると、
平気で嘘をついて、熊太郎一人を悪人に仕立て上げる。
また、この辺りになると、結構忘れていることも多くて、熊次郎の弟の
寅吉のことは覚えていません。そして、熊太郎と弥五郎が山に逃げ込むのは
覚えているのですが、なぜそうなったかについては、イマイチ記憶が
ハッキリしません。でも、この先のことを思うと 熊太郎が可愛そうです。
今日は、熊太郎が縫に恋をするところまで読みました。