読んだ本のメモ

印象に残った言葉をメモします。

精神の生活 下

「そこから分かったのは、「新しいローマ」を建国する希望は幻想である、ということのみであった。彼らがせいぜい希望しうることは、太古の建国を繰り返し「あらためてローマ」を創設することであった。」
 
 
「彼らは自分たちの「啓蒙された」時代における政府の新形態のための模範となるものを求めたが、彼らが歴史の後方を振り返っているという事実にほとんど気付いていなかった。」
 
 
アウグスティヌスによるこうした議論でさえ幾分不透明であることは十分承知している。それは、我々は誕生することによって自由たるべく運命づけられている、ということしか語っていないように思われる。」
 
 
「この袋小路は、もしそのようであるとすれば、始めることの能力に劣らず不思議な別の精神的能力、しうなわち判断力の能力に訴える以外には、打開されあるいは解決されることは出来ない。
 
判断力の分析をすれば、少なくとも何が我々の快・不快に含まれているかが明らかになるかもしれない。」
 
 
〇……というところで、この「意志」は終わっています。
そして、この後の「編者あとがき」の中に、このハンナ・アーレントは「1975年12月4日に忽然とこの世を去った」とあります。
 
 
「編者あとがき」の次に「付録_判断」「解説」と続いています。
 
「判断」も少し読んだのですが…相変わらず、よくわからないので、先に「解説」を読もうと思っています。