読んだ本のメモ

印象に残った言葉をメモします。

精神の生活 下

「そしてこの政府はすべて、何らかの形でその市民の自由意志を拘束する。それでも、一人の随意な意志が万人の生活を支配する専制の場合を除けばf、こうした政府は、活動のためのある自由な空間を切り開くのであり、この空間が実際に市民たちの制定された組織体を動かすのである。」



「さらにモンテスキューに従えば、自由で無法則な諸個人を市民に変える掟は、神の十戒や良心の声あるいはあらゆる人々を等しく照らす”理性の光”ではなくて、人間の作った「関係」である。

この関係は、それが死を定められた人間のうつろいゆく事象_それは神の永遠性や宇宙の不死性から区別されたものとしての_に関連しているので、必然的に「生じ得る偶然性の一切に服従し、人間の意志が変わるのに応じて自己を変化させる」のである。

キリスト教以前の古代人とアメリカ共和国を建国した人々と同じく、モンテスキューにとっても、「力」と「自由」という言葉はまったく同義であった。」