読んだ本のメモ

印象に残った言葉をメモします。

私は女性にしか期待しない

私は女性にしか期待しない

「夫婦げんか 夫婦はけんかをするものです。 デモクラシーというのは、あとくされなく喧嘩をするルールです。平等であっても人は、個性をもった、独立の人間である限り、自分の意見というものがあります。それが自由です。 自分の意見を、相手が誰であっても…

私は女性にしか期待しない

「偏食の矯正 小児科の医者をしていて、よく相談を受けるのは、赤ちゃんが離乳食を食べてくれないことです。せっかく念を入れてつくったご馳走を、いやいやして向こう向いてしまうのですから、お母さんがいら立つのはむりもありません。 私は赤ちゃんの「小…

私は女性にしか期待しない

「PTAとボランティア 日本PTA全国協議会でだしている「PTAハンドブック」には、PTAはボランティア活動だと、何度も繰り返しています。 ボランティアというのは、自発的に、無償で参加する人のことですが、現在のPTAには、母親たちは無償であるのは事実ですが…

私は女性にしか期待しない

「PTA 戦後の終わった時ほど、ほっとしたことはありません。焦土の上に立って、明日の食べ物の心配をしなければならなかったけれど、もう軍部に追い立てられて、殺し合いをしなくていいし、警察官にやみくもに引っ立てられていくこともなくなったと思うと、…

私は女性にしか期待しない

「奴隷解放宣言 日本のしきたりでは、女はイエに飼われた単なる労働力であり、後つぎをつくるための道具でした。貝原益軒は「和俗童子訓」の「女子を教ゆる法」のなかでいいます。 「婦人には三従の道がある。およそ婦人は、柔和で人に従うのを道とする。自…

私は女性にしか期待しない

「日本国憲法 今の憲法は敗戦のどさくさにまぎれて、占領軍が押し付けたものだという人があります。そういう人は敗戦まで、社会の優待席に座っていて、弱い者を虐げていた人です。 息子を兵隊にとられ、戦争にかりだされ、密林や名もない島で、戦死させられ…

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「Ⅴ デモクラシーへの道 「コモン・センス」 1776年、まだイギリスの植民地だったアメリカで、「コモン・センス」というパンフレットが出版されました。著者は一イギリス人としか書いてありません。 驚いたことに、この本は3か月間に12万部、総計50…

私は女性にしか期待しない

「禁欲の精神 禁欲という言葉に、お目にかからなくなって何と久しいことでしょう。企業社会では禁欲はタブーです。儲けるために、商品をたくさんつくろうと思ったら、いつも市場を広げることを考えねばなりません。市場を広げるというのは、これまで買ってく…

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「原発反対 原子力発電所の建設に反対する運動が各地で起こっています。 反対している人たちを見ますと、2派あるようです。ひとつは条件によっては妥協もやむをえないという「現実派」、もうひとつは絶対にいやだという「理想派」です。 たくさん補償金がと…

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「有機農業の会 「有機農業の会」というのが各地にあります。無農薬の野菜を、産地の農家から直接に送ってもらって、消費者の仲間でわけようというのです。直送された果実や野菜の配分を引き受けているのは、女性です。 市販される野菜は、流通市場の都合で…

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「年寄りの世話 イエは永遠につづく生活共同体でした。男も女もイエをまもって生きてきました。そしてイエに守られて死にました。イエには、いつも女手がありましたから、年とって寝た切りになれば代わりあって世話しました。イエをまもる嫁はつらかったでし…

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「育児・育夫 25歳で27歳の男と結婚して、ひとりしか子を産まなかった女の人が、専業主婦の道を選んだとします。子供が社会に、独立した人間として、飛び立っていくのを25歳としましょう。 その時父親は52歳、母親は50歳です。男が80歳まで、女…

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「教育ママ 「教育ママ」という言葉が、使われ始めたのは70年代でした。 子どもを有名大学に入れようと、エリートコースの幼稚園や小学校の「願書受付」に、徹夜でならぶ母親のあだ名でした。 今は「教育ママ」とあまり言いません。母親がみんな「教育ママ」…

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「家庭は解放区 次の時代をになえる人間を育てるのが、家庭の、いわば社会的な機能です。 家庭には、もうひとつ私的な機能があります。それは家庭をいとなっているものの気を休めることです。家庭は、そこに帰ってほっとする場所です。 ふつうの市民が家庭の…

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「結婚スト 結婚の仲介をする企業ができました。式典企業とどこかでつながるのでしょう。申し込みは断然男が多数です。独身の男が、たいへんな時代を迎えていることの、表われです。 結婚年齢になった男と女とでは、女の方が少なくて、男の七割ぐらいしかい…

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「Ⅳ 女のたたかい 女の三重苦 世の中は時代と共によくなっていく、そして良くしていくべきだ、と私は思います。 大学も女を入学させるようになり、女も男と同じように企業に勤められるようになったのは進歩です。戦後の日本の社会の進歩にはめざましいものが…

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「新人類 日本人の命がのびました。 以前は男は70歳になると、これほどの長生きは古来稀であると言って古希の祝いをしました。今70歳の男は、ざらにいます。 男は70歳から80歳までを、どうやって生きるかが問題になりました。これまでなかった生き方…

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「差別 非の打ちどころのない人間は、いません。誰でも、どこか欠けています。欠けているところだけ見つめると、自分はダメ人間だと思えて来ます。劣等感ともいいます。 劣等感を忘れる時があります。それは強いものの仲間に入って「劣った人間」をばかにす…

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「体罰 罰というのはルール違反をした人間をこらしめることです。ルールのよくわからない幼児は罰することができません。ガスコックをひねろうとする幼児の手をピシャリとやるのは、罰でなくて、その行為は痛みを招くという、条件反射をつくるためです。 懲…

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「先生の組合 70年ほど前に私が小学校で習った先生がたのほとんどすべてを、今も尊敬し感謝しています。出身から言うと、京都市の人は例外で、大部分が府下の農村の生まれでした。当時は義務教育は小学校までで、資産のある家の子でないと、中学に行けません…

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「保守政治 保守政治というのは、いまの社会のしきたりを続けて、急に変えない政治のことです。今の社会で企業がもうけ、男が幅をきかしているのを、守って行こうという政治のことです。 しきたりの力のつよい日本では、保守党がいばっています。しきたりに…

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「Ⅲ 男のしていること 男の約束 子どもの時から知っている娘さんが、3年前結婚しました。当時26歳で、大学を出てからずっと商社につとめていました。 結婚に踏み切った理由のひとつは、相手が、 「キミ、働いていていいんだよ」 と言ってくれたからでした…

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「離婚 離婚の理由は結婚の理由より明確なものです。結婚は十分に知り合っていない二人が、惚れ合って結びつきますが、離婚は十分に知り合った二人が、考えた上で離れるからです。 結婚は情動によりますから、ためらいませんが、離婚は理性によるだけ、ため…

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「パート 女が家の外で働くことが、年々多くなっています。その働き方のサイクルがきまってきました。 学校を出たら会社に勤め、結婚して子供が出来たら、仕事を辞めて専業主婦になって育児にかかり、子どもが学校に行くようになって、またパートの仕事に出…

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「残業 先日、ある小さな商社の、いわゆるキャリアウーマンに会いました。彼女は共働きで、夫は自由業、子どもは男の子一人、もう大学に行っています。商社は知的な仕事で、社員は男も女も大卒ばかりです。 彼女もごたぶんにもれず、20年前同時に入社した…

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「もう少しゆとりを 岩波新書の「男と女 変わる力学」(鹿島敬著 ’89年)は、たいへん役に立つ本です。「日本経済新聞」の婦人欄を18年も担当された著者でないと、集められないデータが、たくさんでているからです。 女を総合職にとる条件の会社の本音が…

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「子どもをとられる 学校から帰った子供が、宿題をやっていたり、童話や探検の本を読んだりしていると、親は安心します。 けれども、5時から7時まで、テレビにかじりついていると不安になります。 「テレビはいいかげんにやめなさい、ごはんですよ」 とい…

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「コマーシャル なれっこになってしまうと、最初なら驚いたものに平気になる者です。 企業社会が私たちに及ぼしている力がそうです。からめとられているのに、しばられている感じがありません。 一億何千万もの国民を一人残らずからめるような網があるでしょ…

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「テレビ学校 それは日本で一番大きい学校です。 赤ちゃんから年寄りまで入学できます。 出掛けて行かなくても、先生がきてくれます。 出席はとりません。きいてもいい、きかなくてもいいのです。 朝でも、夜でも好きな時に教室に入れます。 どの学校もこれ…

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「安楽死 日本に住む私たちは、おくればせながら、敗戦のおかげで自我が確立されて、自分の生き方を自分で選んでいいことになりました。 けれども、デモクラシーの根本の、人間平等が生き渡っていないので、人生の最後のページを、自分の思うように閉じられ…